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【ドラマ】SF好きにお勧めの海外ドラマ『エレクトリック・ドリームズ』

Amazonプライムでは様々な海外ドラマが配信されており、いくつかお気に入りのシリーズがある。

その中の一つ『エレクトリック・ドリームズ』は、フィリップ・K・ディックの短編を映像化した10のエピソードで構成される海外ドラマだ。

 

『エレクトリック・ドリームズ』

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「エレクトリック・ドリームズ」は、全10話からなるSFドラマシリーズ。想像を絶する独特な世界へとあなたをいざなう。稀代のSF作家フィリップ・K・ディックの短編作品に基づく一話完結型。人間であることの証しを巡り、社会が抱える数々の意義深い疑問を問いかけている。
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出典元:Amazonプライムから一部抜粋

 

SF界の巨匠フィリップ・K・ディック

 

フィリップ・K・ディック社会学政治学・哲学をテーマとして扱っていたSF作家である。

 

彼の作品は後世に多大な影響を与え、『ブレードランナー』『トータル・リコール』『マイノリティ・リポート』などの有名な映画から、『スクリーマーズ』『クローン』『ペイチェック 消された記憶』などのB級SF映画まで、実に多くの作品が映像化されている。

 

魅力的な短編が映像化

そして未だに映像化されていなかったエピソードが、本作で遂にドラマとなって登場した。いずれのエピソードも(好き嫌いは別にして)視聴に値するだろう。

 

少しばかり主張を押しすぎる点が気になるが(結末で登場人物が説明セリフでテーマを語るのだ)、SF好きやディック好きにお勧めできるドラマである。貴方の好きなエピソードを探してみよう。

 

 個人的な感想(ネタバレなし)

Ep1:真生活(Real Life)

原作:展示品(Exhibit Piece)

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未来の女性警察官サラとゲームデザイナーのジョージ。2人は仮想現実装置を通して頭脳を共有し、恐ろしい計画を立てた暴力的な殺人鬼たちを追跡するが・・・
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お気に入り度★★★★★

 

未来と現代、どちらが本当の現実でどちらが仮想現実か?SF的展開から、最後のオチとそのメッセージ全てが気に入った。SF好きにおすすめのエピソード。

 

Ep2:自動工場(Autofac)

原作:同上

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世界が崩壊した後も、巨大な自動生産工場は稼働し続ける。大量のゴミを生産し続ける工場を閉鎖しようと、反逆者たちは工場へ潜入する。
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お気に入り度★★★☆☆

 

こちらも王道SFのエピソード。ストーリーはやや使いつくされているため、オチを予測することは難しくない。

 

Ep3:人間らしさ(Human Is)

原作:同上

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未来の地球では、水を確保するためにエイリアンの星へ侵略していた。愛のない結婚生活に悩むヴェラは、地球に帰ってきた夫がエイリアンに乗っ取られたことに気づくが、以前と比べてはるかに優しい夫に戸惑う。
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お気に入り度★★★★☆

 

タイトル通り、人間らしさとは何か?を全面に押し出したストーリー。テーマとしてはこちらも王道だが、無理に変化球を投げなくても十分に面白い。

 

Ep4:クレイジー・ダイアモンド(Crazy Diamond)

原作:CM地獄(Sales Pitch)

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人造人間を製造し、意識を消耗品として与え製品を売る会社に勤めるエドは、美しい人造人間のジルに出会う。彼女はエドの人生が破滅するかもしれない、危険な仕事を依頼する。ジルにほれ込んでしまったエドの転落人生が始まった。
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お気に入り度★★☆☆☆

 

中盤まではエドの転落人生を楽しんでみていたが、オチはやや意味不明である。他のエピソードははっきりとしたテーマがあるが、このエピソードのテーマはよくわらなかった。

 

Ep5:フード・メーカー(The Hood Maker)

原作:同名

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テレパシーの能力を持つ人間「ディープ」が迫害される世界。政府はディープを雇用し、警察組織の下で働かせて民衆を監視する。しかしテレパシーを遮断するフードが出回り始める。フード・メーカーを追う捜査官のロスとディープのオナーは、次第に親密になるが・・・
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お気に入り度★★★☆☆

 

原作ではディープが上層階級に入り込み、民衆を抑圧しているディストピアだったが、本エピソードでは立場がまるで変わっている。オチも原作の方が好きだったので、少し残念。

 

 Ep6:安全第一(Safe and Sound)

原作:フォスター、お前はもう死んでるぞ(Foster, You're Dead)

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近未来のアメリカ。西部の自由社会からやってきた高校生のフォスターは、東部の管理社会に引っ越すが馴染めない。彼女は現代のスマートフォンのような装置「デックス」を購入し、サポーターと親密になる。しかし自身の周囲でテロが計画されていると知り、次第に誰も信じられなくなっていく。
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お気に入り度★★☆☆☆

 

序盤からオチは分かり切っており、あまり捻りの無い展開だった。これもSFとして王道なのだが、すっきりしないので評価は低め。

 

Ep7:父さんに似たもの(The Father Thing)

原作:同上

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父とキャンプに行ったチャーリーは、真夜中に無数の隕石が落ちるのを目撃する。数日後、父親が奇妙なふるまいを見せるようになり、エイリアンと入れ替わっていることに気づく。チャーリーは母を守るため、父に似たものを退治しようとする。
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お気に入り度★★★★☆

 

本シーズンは原作を大幅に改変しているエピソードが多いが、このエピソードはほとんど原作に忠実に作られている。それだけに作品のテーマが無いに等しいが、やはり原作に忠実に作られているというのは良い。

 

Ep8:ありえざる星(Impossible Planet)

原作:同上

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遠い未来。人類は宇宙を開拓し尽くす。すでに地球は見捨てられて、おとぎ話に出てくる存在だ。余命わずかな老女イルマは、宇宙ツアーのガイドであるノートンとアンドリュースに大金を払い、地球への旅を求める。二人は地球に似た惑星を探し出し、彼女を連れて行くが・・・
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お気に入り度★★★★★

 

明かな伏線が完全に投げっぱなしで終わるのだが、それを込みでも評価の高いエピソード。二人は老女を騙しているのか、夢を見せているのか。地球だと信じてやまないイルマに魅かれていくノートン。本エピソードはSF・哲学・恋愛物という魅力に溢れている。

 

 Ep9:地図にない町(The Commuter)

原作:同上

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精神障害の息子に悩む駅員のエドは、メイコン・ハイツという地図に無い町の切符を求めるリンダに出会う。謎の町へ興味を抱いたエドが列車に乗ると、メイコン・ハイツのあたりで次々と乗客が飛び降りる。後をつけると、そこは人々が幸せに暮らす街であった。しかしエドが家に戻ると、世界が改変されていることに気づく。
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お気に入り度★★★★★

 

「地図に無い町」「謎の女性」「世界改変」と、とても魅力的な設定が詰まっているエピソード。町の正体もちゃんと明らかになるし、登場人物が語るテーマも力強い。

 

Ep10:よそ者を殺せ(Kill All Others)

原作:吊るされたよそ者(The Hanging Stranger)

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アメリカは単一国家となり、大統領選挙の候補者はただ一人で、TVで「よそ者を殺せ」と呼びかけている。工場の品質管理者であるフィルはそのスローガンが異常だと感じるが、周囲との温度差に次第に孤立していく。そして「よそ者」を吊るした広告板まで出回り、フィルは何も信じられなくなっていく。
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お気に入り度★☆☆☆☆

 

本シーズンの原作の中で最も好きなエピソードが『The Hanging Stranger』なのだが、「王道のSF侵略物」から「全体主義と無関心への警鐘」と、根本からほぼ全て改変したのは許しがたい。政治的主張の強い作品を撮るなとは言わないが、なんでこの作品を原作にした?意味ある?これが原作である必要ないよね?大好きな話が映像化されず、無駄に消費されてしまった。腹が立つ。

 

総評

 

早く第2シーズンを制作してくれ。もっと観たい。

あと『The Hanging Stranger』を映像化してください。

 

よそ者を殺せなんて無かった。