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【映画紹介】ゾンビと列車と人間愛『新感染 ファイナル・エクスプレス』

『新感染 ファイナル・エクスプレス』

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原題:부산행(Train to Busan)
監督:ヨン・サンホ
出演:コン・ユ、チョン・ユミ、マ・ドンソク
公開:2017年

 

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ソウル発プサン行きの高速鉄道KTXの車内で突如起こった感染爆発。疾走する密室と化した列車の中で凶暴化する感染者たち。感染すなわち、死ー。そんな列車に偶然乗り合わせたのは、妻のもとへ向かう父と幼い娘、出産間近の妻とその夫、そして高校生の恋人同士・・・果たして彼らは安全な終着駅にたどり着くことができるのか―?目的地まではあと2時間、時速300km、絶体絶命のサバイバル。愛するものを守るため、決死の闘いが今はじまる。彼らの運命の行き先は・・・。
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出典元:http://shin-kansen.com/

 

ゾンビ映画の歴史に新たな作品が刻まれた

 

ジョージ・A・ロメロ監督作品の『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』以降、数多のゾンビ映画が作られている。そのクオリティはピンからキリまで存在し、ネタも使いつくされたかに思えるだろう。いわゆるマンネリだ。

 

しかし、2017年にして新たなゾンビ映画が歴史に名を残すこととなった。それがこの『新感染 ファイナル・エクスプレス』である。

 

ゾンビ×列車×家族愛

 

この映画が評価されるべき点は、「ゾンビもの」と「家族もの」をほぼ完璧に描き切り、かつ万人受けする作品を作り上げたことだ。

 

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ゾンビは走るタイプであり迫力はあるが、スプラッタ描写はかなり抑えてある

 

万人受けのゾンビ映画というのは、実は凄いことである。普通は映画好き(極端な事を言えばゾンビ映画好き)にしかゾンビ映画を勧めないが、間違いなくこの作品は「誰にでも勧められるゾンビ映画」の筆頭候補だ。

 

ゾンビものの王道を往く

 

この映画は「最も恐ろしいのはゾンビではなく人間」という、ゾンビ映画の伝統をしっかり受け継いでいる。「空気の読めない人間がドアをこじ開けてゾンビ流入」という展開もある(しかも観客の誰もが望む形で!)。主要人物が一人また一人と減っていく様もゾンビ映画あるあるだ。

 

このように、無理に捻った展開にせず王道展開ど真ん中を走り切るのである。

 

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ゾンビが人間を襲うルールも当然設定されている

 

家族愛が、人が行動を起こす原動力となる

 

では数多のゾンビ映画と同じなのかと言われれば、そんな事は無い。列車内でゾンビに襲われるというシチュエーションは確かに珍しいが、もっと珍しいことが「人間ドラマ」にかなりの力を入れている点である。

 

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むしろゾンビ要素は人間ドラマの付随物でしかない

 

主要な登場人物のほとんどが「家族」と強い結びつきをもっており、それらを短い演出で観客に印象付ける。テンポを悪くするような過去回想も無い。映画を最後まで観ると、主役も脇役も悪役でさえ、「家族愛」を原動力にして行動を起こしていることに気づくだろう。

 

新幹線のごときノンストップで運行

 

上映時間は約2時間だが、だれる展開は殆ど無く、「ゾンビ」と「人間ドラマ」が矢継ぎ早に詰め込まれ、ジェットコースターならぬ新幹線の速さで駆け抜ける。

 

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最後まで気が抜けない

 

脚本・演技・演出・映像あらゆる点において一流であり、名作ゾンビ映画として長く語り継がれることになるだろう。

 

ゾンビが好きな方も苦手な方も、興味があればぜひどうぞ。